介護がやってくる
私の父は体調を崩した後、母が7年間にわたり介護をしてきました。実家の近くには弟夫婦が住んでいましたが、関係がうまくいかず、弟もほとんど実家に帰りませんでした。一方、妹は1時間ほど車で離れた場所に結婚して住んでいましたが、毎週末のように帰っていたようです。しかし、妹は気晴らしに母を連れ出すことは良くしていましたが、ついぞ介護を手伝ったという話は聞いたことがありません。
事業の現物整理
私自身も介護をしてこなかったのですが、ある時父が入院することになりました。母はかなり疲れ果てており、もはや父の世話をする気力はなさそうでした。父自身も回復の見込みはなく、自宅で最期を迎えたいとの希望がありましたが、介護の負担がますます大変になることが予想されたため、母は終末医療を受けられる病院への転院を望みました。私はもし実家で看取るとなると退職が頭をよぎりました。病院で下の世話の練習をしながら、介護の準備をしました。しかし、幸い地元の病院に受け入れが決まり、父も地元出身だったため、一番望ましいホスピタルへの転院が叶い、私も仕事を辞めなくて良くなりました。
実家へ帰ったとしても、仕事が見つかる保証はありません。
収入も下がることになるしお先真っ暗かもと覚悟しました。
父は会社を退職後、小さな事業を営んでいました。元気な頃から事業を弟に譲りたいと話していましたが、弟には跡を継ぐ意思がなかったようで、事業を整理することになりました。幸い、土地は親戚から借りていたので、建物の片付けだけが残りました。プレハブ小屋の中はクズやゴミが散乱しており、使えるものはほとんどありませんでした。父の知り合いの業者に頼んで片付けてもらうことができました。その業者さんはかつて父にお世話になった方で、1週間かけて4人のスタッフを動員してくれました。しかも、料金を請求しないと言ってくれたので、本当に助かりました。私自身は初めてその方と話しましたが、彼は直接私と向き合ってくれることはありませんでした。顔なじみの弟と妹がサポートしてくれたおかげで、物の片付けは無事に終わりました。父が亡くなった後だったら、請求について事情が変わっていたかもしれないと思うと生前の片付けがいかに重要かと思いました。
片付けは生きてる間に!
法務的な整理
次に取り組んだのは会社の法務的な整理です。会社の解散には役員の同意が必要でしたが、すでに亡くなっている役員もいく人かいました。法定相続人との話し合いが必要でしたが、個人での手続きは非常に困難でした。そこで、司法書士に依頼することにしました。先の業者さんの紹介で割安な料金で引き受けていただけたため、とても助かりました。亡くなった後だったら紹介いただくことが難しかったかもしれません。
存命中に整理を終わらせる重要性
このようにして会社の整理をすることができました。きちんと片付けることができて良かったと思います。幸い、父の人脈のおかげで片付けには大きなお金をかける必要はありませんでした。相続によって残されたものを整理するのは本当に大変なことだと感じました。他のご家庭の事情は分かりませんが、死後に好きにしたらいいという考えは非常に自己中心的な考えだと思います。だからこそ、皆さんにはご自身が生きているうちにしっかりと整理を終わらせ、将来のためにしっかりと準備をすることをお勧めします。家族や身内の方々もその点を強く推奨します。片付けを先延ばしにすると、お金が無駄に使われることになります。このような経験を通じて、私はそう感じました。以上、参考になれば幸いです。
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