義母が抱える「人当たりの良さ」と「住めない家」のギャップに頭を抱えた話

結婚してから何十年も経つと、義実家との付き合い方にもいろいろな場面が積み重なっていきます。今日は、夫の実家を初めて訪れたときの衝撃と、そこから続く片付け問題について書いてみたいと思います。50歳を過ぎた今だからこそ、少し冷静に振り返れるようになったのかもしれません。

人当たりの良さと、住めない家のギャップ

初めて夫の実家を訪れたとき、まず驚いたのは家の中の状態でした。夫は三人兄弟の三男で、実家は二階建ての戸建てです。通してもらったのは6畳の和室で、そこはお義父さんの居間であり、仕事部屋であり、寝室でもありました。壁にはお土産のさるぼぼや孫の絵が飾られていて、生活感はあるのですが、部屋から見える縁側は朽ちかけていて、庭は藪だらけ。植木の枝はお隣の敷地にまではみ出していました。

廊下から見えた台所のシンクにはお皿が積み上がり、玄関の靴箱の上には枯れた観葉植物の鉢植えとホコリがたくさん。廊下を歩くとペコペコと沈むような音がしていました。洗面台にはドライフラワーになった花束がホコリと一緒に固まっていて、お風呂のタイルの目地には緑の藻が生え、湯船には灰色がかった水がたまっていました。

「この家には住めない」——頭の中でサイレンが鳴り響くようでした。

一方で、夫のご両親はとても人当たりがよく、朗らかな方々だったのです。このギャップに、頭も気持ちも大混乱でした。私の実家では掃除をきちんと行う習慣がありましたから、あまりの違いに正直なところ気持ちが追いつきませんでした。実家の母にも思わず話してしまったことがありますが、母も同じように感じていたようです。

義母は掃き掃除でチリを取るのが日常のお掃除のようでしたが、よく見ると小さなチリがあちこちに残っていました。庭の植木を剪定しようとすると「人の目が気になるから切らないで」と言い、雑草には「花が咲くから抜かないで」と言います。どうやら義母にとっては、すっきり風通しがよくなることのほうが落ち着かないようなのです。ものに囲まれていることが安心につながっているのかもしれません。

見栄と現実のあいだで

義母は外出するときには身なりにとても気を使う人です。ただ、持ち物が多く、ショルダーバッグに何でも詰め込んでしまうので、カフェのレジではお財布を探し回り、携帯ショップや役所では必要な書類が見つからず手続きが遅れてしまうこともありました。

高級住宅街に住むお知り合いの話を楽しそうにしてくれることもありましたが、そのお友達とは段々と疎遠になっていったようです。外に向ける顔と家の中の現実とのギャップ。それは義母自身も薄々感じていたのかもしれませんし、周囲にも伝わっていたのかもしれません。

私がまだ元気だった頃、一緒に暮らそうかという話が持ち上がったことがありました。でも、実母との生活のことや、自分の家があの状態になることを想像して、お断りする決断をしました。引っ越し先には空き部屋がないことを伝えて、あきらめてもらったのです。義母はかなり期待していたようで、突き放すような形になってしまったことは心苦しかったですが、同居の話というのは気軽にするものではないと痛感しました。あのとき断っていなければ、今頃どうなっていたかと思うと、あの判断は間違っていなかったと思っています。

片付けの現実と小さな一歩

お義父さんが亡くなった後、夫の兄弟とその奥さんたち大人6人で片付けを行いました。清掃センターに車をゴミでいっぱいにして10回ほど運びましたが、それでもまだまだたくさんのものが残っています。お盆やお正月、お墓参りの時期には兄弟や孫が集まりますが、お義父さんの仏壇もある6畳の部屋に大きなテーブルを出すと身動きが取れないほど狭くなるため、最近では外で集まるようになりました。

先日の集まりで、この状態を業者に頼んで片付けるには100万円ほどかかるという話をしたところ、お兄さんも納得してくれました。義母は「死んだ後ならどう片づけてもいいから」と優しく言うのですが、このままでは亡くなってからかえって揉め事になりかねません。片付け費用を残してくれるならまだしも、残された者に負担がのしかかるのは避けたいところです。

それでも、小さな一歩はありました。数年前に便利屋さんに庭木を1本処分してもらったとき、3万円かかったことにショックを受けていた義母ですが、隣の敷地が近々宅地になると分かってからは、庭の木を切ることを頼めるようになったのです。

片付けは義母を諭しながら、周りを少しずつ巻き込んでいくしかないのだと思っています。焦らず、でもあきらめず。人生の後半に差しかかると、自分の暮らしだけでなく、親世代の暮らしの始末にも向き合わなければならない場面が増えてきますよね。

皆さんは、義実家や実家の片付け問題、どのように向き合っていらっしゃいますか?「うちもそうだった」というエピソードや、うまくいった工夫があれば、ぜひ聞かせていただけると嬉しいです。

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