「今の会社にしがみつく」という選択が、私にくれた心の柱

受け入れる

ネットを開けば「転職で年収アップ」「今の環境に不満があるなら動くべき」といった記事が目に飛び込んできます。今の会社に勤めてそう短くない年数が経ちますが、部署異動で以前任されていた仕事ができなくなったこともあり、そういった記事が気になっていた時期がありました。特にコロナ禍です。若い方であれば、他の会社を見てみたいと自然に思うのかもしれません。

けれど、ここ数年で自分の身の程をわきまえるようになり、この先は転職せずに、できる限り今の会社にい続けようと心に決めました。転職して成功される方もいらっしゃると思います。ただ、50歳を過ぎた自分が転職して年収が上がるかといえば、正直なところ疑問です。それならば、「しがみつく」という言葉をあえて肯定的に受け止めてみようと思ったのです。

体の不調と向き合いながら見つけた「建設的なしがみつき方」

最近は体の不調に悩まされることが増え、仕事に支障が出るようになりました。体が元気になればまた頑張れるのかもしれませんが、それがいつになるのかは分かりません。社内では得意なことで活躍できる見込みもなくなってしまったので、正直なところ落ち込みました。

そこで考え方を変えることにしました。いや、変えざるを得なかったと言った方がしっくりきます。精神的に追い詰められていました。今の自分にできることに集中しつつ、会社とは別に将来の準備を進めていこうと。会社の評価を気にするよりも、自分の体調回復に時間を使い、あわよくばもうひとつの収入源を育てていくつもりです。

傍から見れば「ゆっくり退職に向かっている人」に映るかもしれません。でも、自分にとってはこれが建設的な選択です。過去のようにがむしゃらに働く必要はなく、自分なりに仕事3割・自分の将来7割くらいのバランスで取り組んでいければいい。そんなふうに思えるようになりました。

上司の言葉がくれた安心感

先日、勇気を出して上司に相談してみました。「自分は能力不足なのではないか」という不安を正直に打ち明けたのです。すると、「特に能力不足ではない」と言っていただけました。

若くて優秀な方たちに引け目を感じていた私にとって、この言葉はとても大きなものでした。さらに、「若い方がいくら優秀でも、初心者に教えるのは経験者の役割。新しいスキルは少しずつ学んでいけばいい」というアドバイスもいただきました。

そんなに落ち込まなくてもいいのかもしれない——そう思えたとき、心がふっと軽くなりました。年齢を重ねると、自分の価値を自分で低く見積もってしまうことがあります。でも、長く働いてきた経験そのものが、誰かの役に立っていることもあるのだと気づかされました。

無理をしない自分を許すということ

エンターテイメントや誰かの言葉からヒントを得て、自分を奮い立たせることもあります。けれど、それと同じくらい、現実をそのまま受け止めることも大切だと感じています。頑張れない自分、期待されない自分に悩んだこともありました。でも、無理をせずに耐えられるのであれば、今の職場にい続けることは十分に「アリ」な選択肢です。

今の私には、心にとても大切な柱ができたように感じています。それは「今いる場所で、自分のペースで、自分なりにやっていく」というシンプルな決意です。華やかな昇進や転職とは無縁かもしれませんが、自分自身と丁寧に向き合い、他人からヒントをもらいながら、静かに歩んでいく道もあると思うのです。

皆さんは、「今いる場所にとどまる」という選択をしたことがありますか? その決断に迷いが生まれたとき、どんなふうにご自身を納得させていますか?

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